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​はじめに。

愛すべき我らが座長 田中守幸が時空の彼方へ旅立ったのは

2015年7月の暑い日のことでした。


長年にわたるつきあいの中で、その日がこんなに早く来ることを誰が想像していたでしょう。

突然の訃報にかつての劇団メンバーはみな驚き、悲しみ、怒り……いっぺんに押し寄せた様々な現実や、やり場のない感情とひとしきり向き合うことになりました。

そして改めて気づいたこと。

誰もが皆、年老いていく。

時代は移り、街は変わり続ける。

足繁く通ったいくつかの劇場は閉鎖され、建物はなくなり、月日がたつにつれて仲間と活動を共にしていた頃の記憶もいつしか風化していく。

でもぼくらは確かにそこに存在した。

 


あの日、あの時。

舞台の上で、稽古場で。

全力で笑って泣いて、共に走り抜けたあの時代。

インターネットもデジカメも無かったあの頃の事を、少しでも書き留めておきたい。

いつかひっそりと思い出し懐かしむための場所が欲しい。

そう思ったのです。

それはまるで、宛名のない手紙を詰めてデジタルの海をただよう小さなガラスボトル。

それが、このサイトです。

© 2017 劇団展覧会のA

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